昨日は馴染みのホテルで、とても厳かな和食懐石(タラの芽コース)を静かに堪能して来た。未だ体調が万全ではないので帰宅したらいつもより少し早めに就寝の予定が、完全に狂った。

YouTubeあるあるで本当によくある話だが、今回は謎の日本人女性DJ Hiroko Yamamura の圧倒的な卓ワークに完全にロックオン。

中肉中背よりも少しふくよかさを感じる、中年よりは少し年代が進んだ女性と言う印象のこの人の圧倒的なパワーとセンスの良さに、会場の海外の客も完全に飲み込まれてしまったようだ。
 
 

 
先ず選曲のセンスが良いのと、各曲とリズムの繋ぎが豪快で大胆でよどみがない。ドラムだけ、上物だけで楽曲を見事に引き延ばしながら重いベースでグイグイと尾骶骨にパンチを喰らわして来る。
これが動画ではなく音声のみで聴いたとしたら、恐らく多くのリスナーが、このDJを女性だとは思わないだろう。

圧倒的な破壊力と選曲とブリッジで攻めて来るが、本人は至ってクールで汗臭さもないのだからかなりの体力 & 気力の持ち主だ。
 

私は丁度今から15年近く前に、ドイツやイタリア辺りでブイブイ言わせて活動している複数のDJと関係性を深めたことがある。
当時はテクノとかアッパーテクノよりも、チルアウトミュージック或いはDeep TechnoやDeep House辺りが流行していたこともあり、意外に肉食系よりも草食系DJの方が私の周りには多かったように記憶している。

一方この人 Hiroko Yamamura は普段一体どんなものを食べたらこんなにアグレッシブになれるのか、是非一度ご本人にお伺いしてみたい程兎に角凄い。
 
 

 
Room序盤からかなりブッ飛ばしては来るが、一曲一曲のTimeを超ロングで引き延ばして来るのは彼女の特徴かもしれない。
私がこれまで出会って来た他の海外のDeep HouseやTechno系のDJは、一曲のTimeがここまで長くはなかったように思う。

まるでRoomで座禅でも組んで瞑想しているような楽曲のTimeの取り方は、彼女の持つスタミナとも関係性があるだろう。兎に角繋いで繋いで伸ばして行く様は、さながらパスタの生地を圧倒的な薄さにまで引き延ばして行くパスタ職人のそれをも彷彿とさせる。

それともトルコアイスの、あの長~いクリームの根っこから先端までの曲芸的かつ芸術的な長さにも精通するだろうか‥。
 
 

 
途中何度かドラムとベースを抜いて、観客たちはそこで若干の息抜きをしているように見える。ずっとベース & ドラムが鳴っていると確かに鼓膜が疲労し呼吸も荒れて来るので、その辺りはこのジャンルの音楽をRoomで鳴らしながらも観衆に極力呼吸量を上げさせないよう、彼女は周到に計算して曲を繋いで行ったのだろう。
 
中盤くらいからいきなり人が増えて、あちらこちらから歓声が上がり始める。そのタイミングを見計らいキャッチーな効果音で会場を丸め込んだ途端に、一気にドラム & ベースで空気を押し込んで行く様は圧巻だ。
 
 

 
上の写真は動画 25min. を過ぎた辺りだ。観客の大半がもう、すっかり出来上がっている(笑)。何も考えられなくなる代わりに、ただひたすらテクノの海に笑顔で飛び込んでは溺れて行くだけだ。

だが Hiroko は「まだまだだよ」と言わんばかりに、カモ~ンカモ~ンと手招きをして聴衆を挑発し続ける。
 
動画は1時間以上にも及ぶ。
この続きは是非、YouTubeでご覧あれ。大音量のスピーカーか、或いはハイスペックのヘッドホンで鼓膜が破れない程度の大音量で聴くことをオススメする。
 
 

Hiroko yamamura (Facebook):
https://www.facebook.com/hkotechno?locale=ja_JP